ラノベ

一言感想『フルメタル・パニック!アナザー11』 著:大黒 尚人

フルメタA11

賀東招二氏によるオリジナル『フルメタル・パニック!』のスピンオフ『アナザー』の最新刊が刊行されています。

実際の執筆は別の方が担当されておられるようですが、オリジナルの重厚かつSFライクな世界観を壊すことなく、無事11冊目の刊行となっています。

ともかく戦争モノのライトノベルなので、専門用語が多く取っ付きにくい感じは拭えないものの、分かりやすいストーリーと恋愛模様を絡めたバランスの取れた作品なのです。

まぁ、専門用語が多いといっても、近年は異世界ファンタジーというジャンルが幅を利かせているわけで、数多登場する造語を理解するよりは遥かに楽な気もしますが。

民間軍事会社の傭兵として、アームスレイブ(AS)に乗って戦場を駆ける生活に迷いをもっていた主人公の達哉。前巻までのお話で、敵の攻撃により致命傷を受け、本隊からも引き離されるという状態から、何とか隣国へ保護を求めた、という状況(だったかな?)。

本作は、争いの渦中にあるガルナスタンの長オルカン・アタエフ軍の侵略行為を止めるべく、米ネイビーの助力を得て行う鎮圧戦の様相を呈しています。というわけで、オルカン軍(オルカン、ミハイロフ、ヨナタン・クルピンスキー他悪役サイド)VS D.O.M.S(達哉、菊乃、アデリーナ、ユースフ他主人公サイド)という分かりやすい構図。

M9やベヘモスといった『オリジナル』でキーとして描かれたものが、本作でも次々と登場し、ついにラムダドライバも登場。『アナザー』シリーズとしては、ほぼほぼクライマックスのようですね。

達哉も、どちらを選ぶか心に決めた様子で恋の決着も着きそう。ラストにかなり不穏な表現があるものの、これから日本へ帰還して最終戦という流れを想起させられました。

小さくまとまった感じで悪くないとは思いますが、『オリジナル』と比較すると、主人公たちに絶望度がない、というか『オリジナル』は一歩間違うと死、という緊張感・やばさがもっとあったような気がします。同じような立ち位置にいる主人公を狙う悪役にしても今回の”ミハイロフ”はかなりあっさりめ。”ガウルン”はかなりのやばさが伝わってきたものでしたが。
そういう意味ではもっと思い切って書かれても良いのかなぁと思ったり思わなかったり。

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