ラノベ

一言感想『魔術士オーフェンはぐれ旅 魔王編』 著:秋田 禎信

オーフェン・フィンランディの意識は既に飛んでいた。
長時間の会議は無駄な議題が続き、面倒なことばかり。
「一晩中探したよ。眠いよ! 」(長女=経理部長)。
「現実逃避しないでよ、父さん! 」(次女=暴力対策部長)。
「言いだしっぺが怪しい」(三女=企画戦略室長)。
社長は厨房で食器を洗っている……。

カーロッタの死後、開拓地に居を構えた一家は「荒野の揉めごと解決いたします」の標語を掲げ、「フィンランディ商会」を営んでいる。原大陸で最強の戦力を誇る家族経営だが、今は会社のお金が盗まれるという事態に直面していた。

オーフェンは長い長いため息をつき、三人の娘たちに告げる。
「わが社の保安部長を任命してすべてを任せる」
「……誰?」
(『フィンランディ商会の、約三十名と一匹の日常』より)

第四部の知られざる毎日を描く「番外編」第1弾! 全て書き下ろしで贈る計3編を収録!


ライトノベル「魔術士オーフェンシリーズ」の第四部が終了しました。
本作は、第四部の後日談を描いたコミカルな全三編の中篇集となっています。

「もうひとりの魔王の周辺を日暮れまでに語る」

3編の中では一番意味不明なストーリーでしたが・・・
魔術士同盟のトトカンタ支部は、とある一人の魔術士によってほぼ独立した状態のようです。
ハーティア・アーレンフォード。
オーフェンの親友であり、牙の塔の仲間です。この中篇はトトカンタが舞台となっています。
なぜか今は”魔王”と呼ばれているようです。

主人公は、無謀編で登場していたラシィ・クルティの子供たち。
ずっとトトカンタにいたのですね。
往年の大ヒーロー・ブラックタイガー氏も登場し、原作ファン大歓喜(?)

そんな中で、ラシィ・クルティが誘拐されたことが分かります。
ラシィの子どもたちが、ハーティアと協力して事件を解決しようとするコミカルな物語です。

 

「フィンランディ商会の、約30名と一匹の日常」

原大陸編と直接関係のあるストーリーなので、この話が一番面白かったかもしれません。
大戦終結後、誰もが支配権を持つに至らなかったため、フィンランディ一家は市からやや離れて、会社を設立します。
フィンランディ商会。
娘達が、暴力対策部長、経理部長、企画室長などを務める30名ほどの会社のようです。

ここでは、連日のように無駄な会議が開かれ、それでもなんとか利益を出している模様。
サルア王や、オーフェンを裏切った形になったマジク、クレイリー達の側につけなかったあぶれモノたちが大体集まっています。

ストーリーとしては、金庫からなくなってしまった金品を、防犯部長に任命されたレキが調査するというもの。
オチも良かったです。

 

「魔人の階段」

王都の魔人といわれ、牙の塔と対立を続けてきたプルートー。
今では、立派な使いっぱ。
牙の塔へ使いで訪れると、自殺しようとしている牙の塔生徒を発見します。
十三使徒を率い聖域を攻撃した時分の想いを、生徒に語り自殺を留めようとする物語です。

これはこれで面白いストーリーではあるのですが、キャラクター選択が渋すぎる気がしないでもないです。
マリア・フウォン教師は十三使徒を再建させようとしているようですね。


マイナーなキャラに焦点をあてた番外編でした。
次回作も同様の作品のようですので、どのキャラが主人公を張るのか期待が持てますね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA


次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>