ラノベ

『ダンガンロンパ・ゼロ』 著:小高 和剛

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プレイステーション(VITA)用ゲーム『ダンガンロンパ』シリーズのアニメが前クール、週2回という間隔で放映されていまして、とても興味深い試みだと思っていました。メディアミックスの作品というのは、往々にして今一つなものが多い印象だったのですが、ゲームそのものもプレイしていますので、シリーズの起点であり、外伝でもあるこの作品を手に取ってみました。

『ゼロ』の名のとおり、ゲーム版『ダンガンロンパ』以前の物語です。

少し『ダンガンロンパ』について説明しておくと・・


舞台は、希望ヶ峰学園という”超高校級”の能力をもったエリートたちが集めらた学園。主人公は、学園の中に閉じ込められ、自分以外の超高校級の才能をもった15人と”コロシアイ”をさせられる、というストーリーです。

ADVパートで手がかりを探して、法廷パートで殺人犯と真実を探し当てるというゲーム。ショッキングな罰ゲームシーンをポップな感じに仕上げ、よりサイコ感が増してしまった秀逸なゲームです。大山のぶよさんが演じるモノクマというキャラクターも話題になりました。ゲーム脚本では当然、犯人も判明し、一応の解決はしています。


本作の主人公は、記憶喪失の少女・音無涼子。そして、超高校級の神経学者・松田夜助。なんだか西尾維新が付けたような名前ですが、表紙にあるとおりこの二人を中心に物語が進められます。

「希望ヶ峰学園史上最大最悪の事件」。徐々に作品の中で明らかになりますが、どうやら不祥事のようで学園は隠蔽を決意。そして、隠蔽に関わった評議会の委員が次々と消されていくというストーリーです。


ファンサービスといいますか、「1」のキャラクターが何人も登場します。江ノ島盾子、霧切響子、戦場むくろ、そして苗木誠。彼らは続く「1」で絶望的なコロシアイを演じることになります。


犯人自体は最初から自明なのですが、ミステリーを意識した意外性のある結末。「1」への布石やゲームで説明できなかった部分の補充など、ファンなら十分楽しめる内容なのではないかと思います。また、「1」の事件を引き起こした犯人の狂気の源泉がここに描かれています。

ゲームが原作の作品になりますので、ライトノベルのような読み味ではありますが、ゲーム制作の過程で練られたであろう緻密な構成と重めのストーリーは読みごたえを感じます。

ただし、この作品自体は完全にファン向けに作られたもののようですから、何も知らないで買ってしまうと(まぁそんな人はいないと思いますが)ちょっと設定が痛い感じのライトノベルというだけのものですから、注意してください。もちろん買う場合は、せめてゲーム版「ダンガンロンパ」プレイ後をおすすめします。

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